歯の健康も低血糖症に関係・・・!?
春分の日も過ぎ、だいぶ春めいてきました。
新生活を迎えられるという方も、その準備に忙しいころではないかと思います。健康診断を受けて会社に提出・・・という方も多いと思います。
日本は、体の検診はある程度普及していますが、歯の方は自己責任で・・・という傾向が強いので、歯の健康に対する意識の個人差がまだ残る印象があります。
さて、近年、虫歯や歯周病など口の中の炎症が全身の病気の発生リスクを高めるということがわかってきました。脳血管障害や心疾患、糖尿病などだけでなく、肥満や早産や子宮内発育不全のリスクまで高まるとされています。
なんだ、そんな病気はまだ自分には関係ない・・・と思った方もおられるのでは・・・?
ところが実は、口腔内の問題は今までブログで頻繁に取り上げてきた、「低血糖症」や「自律神経障害」の発生の一因になってしまいます。
上記のとおり、口の中の炎症やばい菌の繁殖が、全身の炎症へと波及してしまうからです。
「炎症」によって、自律神経の緊張やミトコンドリア機能の低下が生じてしまいます。体は、原因が何であれ、炎症ということに対してそういう反応をしてしまうからです。
当院では、「低血糖症」や「副腎疲労」、「自律神経障害」の治療の際には、タイミングを見ながら、歯科の先生と連携してともに治療を進めます。
心身の治療を行いながら、口腔内の治療が必要な場合はそれも並行することでさらに治療効果が高まります。
連携している歯科の先生は、初診時に口腔内の状態を詳細に検査して、たとえば「カビ(真菌)」が繁殖している場合、まずはそのカビの除菌治療から始め、口腔内の状態を改善してから虫歯の治療を行います。そうでないと、削ったところから、口の中のカビが入り込み、さらに状態を悪化させるおそれもあるからです。
アマルガム(水銀)をとる場合も同じです。
実は、私が歯のことを重要視する理由は、もう一つあります。
自分が歯の治療でとても苦労したこと、そして体調への影響も大きかったから・・・です。
歯科医院も何か所も変わりました。
4年前に、てこずっていた左上下の臼歯をやっとしっかり治して(治したつもり!?だった)、2か所セラミックにした直後に少し痛みがあり、「痛いけど大丈夫でしょうか?」と聞きましたが、大丈夫です、知覚過敏でしょう。と診断。その後症状がないので放置していましたが、また痛みがでるようになって、2年半ほど前に今の主治医としてお世話になっている先生に巡り合いました。今から思うと、北海道のある歯科の先生の奥様から紹介して頂いたのですが、貴重なご縁だと感じています。
先生は、せっかく入れたセラミックだから・・と開ける(削る)のを躊躇されていましたが、とにかく中を見てほしい!と頼み込んで治療開始。
案の定、左下の臼歯の中は真っ黒で虫歯だらけになっていて、麻酔も通常量ではきかないくらいひどい炎症に。
右上の炎症は、上顎骨(上あご)の骨をつきやぶってウミがたまっていました。
これらの炎症を落ち着かせるのにだいぶかかりました。
当時前医で入れたセラミックも、2か所分、もちろんアウト(ショック!!!)です。
ただ、この歯の件で私は口腔内の健康の大切さを身をもって学びましたし、信頼して患者様をご紹介できる先生と巡り合うことができました。
セラミックも勉強賃だったと前向きに思うようにしています(煩悩がたまに邪魔します(笑))。
そんなわけで、これから・・・という方には特に私のような苦い体験をしてほしくないな~と切に願っています。
きたる新しい季節に向けて、症状がある方もない方も、お口の中を再チェックをされてみてはいかがでしょうか・・・。