IgG食物アレルギー検査
食物アレルギーについて
食物アレルギーが起きるいくつかのメカニズムのうち、検査可能なものには大きく分けて2つのタイプがあります。
- 1.食後、数分~30分で症状が表れる「即時型アレルギー」(IgE抗体が関与)
- 2.数時間~数日後に遅れて症状が表れる「遅延型アレルギー」(IgG抗体が関与)
食後すぐに蕁麻疹やくしゃみ、充血、むくみなどが表れる症状は、通常IgE抗体の働きに由来します。
しかしアレルギー反応は、いつもすぐに起こるとは限りません。
食品を摂取し、長時間経過してから反応が出る場合、IgEよりもIgG抗体が関与している可能性が高く、検査をしてみないと原因となる食品が見つかりにくいのです。
学校給食などでも問題になった即時型アレルギーを調べるには、IgE検査が保険適用可能ですが、アレルギー症状があるにも関わらず、IgE検査では殆ど異常が見られないことがあります。
そのような場合に、IgG抗体によるアレルギーが関与しているケースが多く見受けられます。
またIgGアレルギーが関係している症状には、一見アレルギーとは無縁を思われがちな症状も多数あります(下記表)ので、注意が必要です。アレルギー=炎症ととらえると理解がしやすいかもしれません。
IgG抗体が関与していると考えられる主な症状・疾患
- 食後、しばらくすると体調を崩す
- 慢性疲労
- 頭痛
- 頭がぼうっとする
- 集中力低下
- クローン病・大腸炎
- 下痢・便秘・消化不良
- 過敏性腸症候群
- LGS(腸管壁浸漏症候群)
- 口内炎
- 腹痛・ガス
- うつ症状
- 強迫性障害
- 統合失調症
- 自閉症
- 多動性障害(ADHD)
- 学習障害
- 物忘れ
- 不眠症
- アトピー・湿疹・にきび・肌荒れ
- 鼻炎・ぜんそく・副鼻腔炎
- カンジタ症・慢性感染症
- むくみ
- おりもの・月経痛
- 月経前症候群(PMS)
- 子宮内膜症
- 高血圧・不整脈 多発性硬化症
- がん/腫瘍
- アレルギーだがIgE検査で陰性
- 関節炎・関節リウマチ
IgG食物アレルギー検査とは?
食物アレルギーのうち、数時間~数日後に遅れて症状が表れる遅発型(潜在性)のアレルギーについて調べる検査です。
検査方法
数滴の血液を採血し、海外検査機関に委託します。
※検査結果が出るまでに約2~3週間かかります。
全ての検査結果を院長が解析しレポートを作成後、下記の内容を行います。
①検査結果の詳細な解説
②治療方針説明/生活指導
③メディカル調整食療法(Medical Adjusting Diet)の指導
④必要時サプリメント処方(サプリメント代は別途)
検査によってわかること
94種類の食品についてのIgG抗体の値を知ることができます。
IgG検査によって遅延型のアレルギー反応がわかる食品一覧
IgG検査94項目 | |
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乳製品 | カゼイン・チーズ・牛乳・清乳・ヨーグルト〔豆類〕あずき・緑豆・みそ・エンドウ・大豆 |
穀物 | 大麦・小麦・そば・コーン・レンズ豆・オーツ麦・米・ライ麦・麦グルテン |
魚介類 | 蟹・エビ・鮭・イワシ・カツオ・アワビ・アサリ・昆布・アジ・サバ・カキ・イワシ・イカ・ マグロ・海苔 |
肉・卵 | 牛肉、鶏肉、豚肉、ラム、卵、ダチョウ |
ナッツ | アーモンド、ピーナッツ、ピスタチオ、胡麻、ひまわりの種、栗 |
野菜類 | 筍、ゴボウ、キャベツ、人参、セロリ、キュウリ、茄子、ピーマン、レタス、玉葱、じゃがいも、南瓜、大根、蓮根、ほうれん草、さつま芋、トマト、ニンニク、エノキ、シイタケ、オリーブ |
果物類 | りんご・バナナ・ブドウ・キウイ・オレンジ・桃・梨・イチゴ・パイナップル・マンゴー・ メロン・チェリー |
その他 | カンジダ(酵母)、ココア、コーヒー、緑茶、ウーロン茶、蜂蜜、ビール酵母 |
検査後の治療について
IgG抗体が強陽性と出た食品に関しては、摂取を控えることが基本ですが、腸内環境の改善とともに摂取を再開できる食品もあります。
また、治療効果を上げるために、除去食を行うだけでなく、症状やライフスタイルに合わせた「メディカル調整食療法」の指導を行います。
お問い合わせ・初診・再診のご予約
当クリニックへのお問い合わせ・初診・再診のご予約はこちらより承っております。
ご留意頂きたい事項
- 根本治療を行う医療機関となりますので、保険適用外の検査が主体となります。
- 海外検査の結果が出るまでにはおおよそ1か月程度かかります。
- 症状の程度により治療期間が異なります。
【検査金額について】
料金は症状の程度、原因によっても異なります。
詳細は診療料金ページをご確認ください