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連載 「新しき医療を求めて」

連載 第九回 「療養と気付き」

療養と気付き

空港から直接私が向かったのは、自然の中の湯治場だった。私はそこで、温泉につかっては「泥のように」眠り続け、清らかな水を飲み、山の空気を吸って、時々少量の新鮮な果物を食べながら、徐々に今までの緊張感がほぐれていくのを感じた。

1週間ほど滞在した後、うどんを軽く1日に1,2度食べられるまでになった。あとは自宅で療養する日々が続き、1ヶ月間は何かをする気力、体力もなく社会的活動は全くできなかった。会話も、日本語で言われているにもかかわらず、理解するまでに何秒かかかってしまうこともあった。

この間、私のことを理解し支えてくれた家族や親友の存在がどれほど私にとって大きかったかわからない。そしてアメリカや研究のことは考えず(というより考えられなかった)、心の向くままに過ごそうと思えるようになったことが、私の回復過程にとって非常によかったと思う。

「・・・しなければ。」と自分を奮い立たせることに身も心も動かなくなっていたのである。

次第に回復してくると、私の中で一つの疑問がわき上がった。

「どうして私は胃潰瘍になどなったのだろう?」

かつては胃潰瘍の発症にはストレスが強く関与しているとされていたが、最近ではピロリ菌の発見に伴い、薬で除菌することによって胃潰瘍が改善するというエビデンスに基づき、ピロリ菌が陽性なら除菌という治療が一般的になりつつある。(ここでは、薬剤による胃潰瘍は除く)
しかし、私はどうしても胃潰瘍の根本的な原因がピロリ菌であるとは思えなかったのだ。
その理由は、

1. ピロリ菌を除去するための薬を殆ど飲まなくても治癒したこと
2. 私の経過が自律神経障害の症状を伴っていたこと
3. ピロリ菌が胃に存在していても胃潰瘍にならない人、またピロリ菌が存在しなくても胃潰瘍になる人がいること

私はこの体験をきっかけに、「人はなぜ病気になるのか」ということを真剣に考えるようになった。
病気の根本的な原因についての探求をすすめるうちに、その大きな助けとなる専門家の著書、研究論文にめぐり合うことができ、私が抱いた疑問に対する答えが見えてきた。

病気の原因は、あらゆるストレスであり、ストレスがその人の心身の許容量を超えると、自律神経のバランスが崩れ、ホルモン・免疫系に異常が起きる。これが病気の本質的原因なのだ。従って、胃潰瘍の根本原因も同様で、ピロリ菌はそれを悪化させる因子であるにすぎない。

ストレスを生じさせる要素として、悩み・ネガティブな感情等の精神的要因、疲労、食事の乱れ、運動の過不足、体を冷やす生活、呼吸法、動作、化学物質、電磁波等がある。病院で処方される大部分の薬も化学物質であることは、案外気にされていないのは危険なことである。

実際に、病気の80%以上に精神的ストレスが強く関与しているとされており、最近のアメリカ精神医学学会の調査でも外来を訪れる人の病気の75~90%は精神的ストレスが関与していることがわかった。

私の場合、環境の変化、研究課題を追求する過程での理解・技量不足に対する不安、思想や言語の違いにより微妙な意志がうまく伝わらないこと、様々なプレッシャー等が重なり、交感神経緊張状態が続いた結果、さまざまな障害が起きたのである。

食事と運動はかなり気をつけていたため、やはり精神的負荷が大きかったと思う。また、あのようにひどくなってしまったのは、自分の健康を過信し、少しくらい不調でも気にせずに、いつもどおりの仕事を続けていたせいであることにも気付いた。不調だからといって休むこと、ペースダウンすることは「怠けること」のような気がしていたのも事実である。日本人には特にそのような気質が強いように思う。

連載 「新しき医療を求めて」 ~Dr.エミーナの医療革命~

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